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イベント自粛は継続?解除?専門家会議が見解【新型コロナウイルス肺炎・COVID-19】
新型コロナウイルス肺炎 専門家会議
下記はPDF資料になります。
新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言(3月19日)[PDFでダウンロード]
イベント自粛は継続?解除?専門家会議が見解
FNNプライム
厚労省 新型コロナウイルス専門家会議後 会見
TBS NEWS
新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の資料
以下、読みやすくするためにPDF資料から抜粋した文章です。
「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020 年3 月19 日)
本専門家会議は、政府の新型コロナウイルス感染症対策本部の下、新型コロナウイルス
感染症の対策について医学的な見地から助言等を行うために設置されました(令和2年2月14 日 新型コロナウイルス感染症対策本部決定)。この見解は、新型コロナウイルス厚生労働省対策本部クラスター対策班が分析した内容等に基づき、専門家会議において検討した結果をまとめています。現在までに明らかになってきた情報をもとに、現状の状況分析を行い、その正確な情報提供に努めるとともに、政府及び自治体に対し提言を、国民の皆様及び事業者の方々に対しお願いをすることとしています。
分析結果等はあくまでも現時点のものであり、随時、変更される可能性があります。
Ⅰ.はじめに
新型コロナウイルス感染症の流行が始まり、わずか数か月ほどの間にパンデミックと言
われる世界的な流行となりました。この感染症については、まだ不明の点も多い一方、多くのことが明らかになってきました。例えば、この感染症に罹患しても約80%の人は軽症で済むこと、5%程の方は重篤化し、亡くなる方もいること、高齢者や基礎疾患を持つ方は特に重症化しやすいことなどです。これまで世界で19 万人以上の感染者と、8,000 人近い死亡者が報告されています。本専門家会議は、新型コロナウイルス感染症について十分な注意と対策が必要な感染症であると考えています。特に、気付かないうちに感染が市中に拡がり、あるときに突然爆発的に患者が急増(オーバーシュート(爆発的患者急増))すると、医療提供体制に過剰な負荷がかかり、それまで行われていた適切な医療が提供できなくなることが懸念されます。こうした事態が発生すると、既にいくつもの先進国・地域で見られているように、一定期間の不要不急の外出自粛や移動の制限(いわゆるロックダウンに類する措置)に追い込まれることになります。
私達は、我が国がこのような事態を回避し、できるだけ被害を小さくするための提案として、本提言を取りまとめました。政府や国民の皆様などには内容をご理解いただき、我が国の被害を少しでも減らすための政策や行動につなげていただきたいと考えています。
Ⅱ.状況分析等
1.WHOによるパンデミックとの認識(3月11 日)と日本の対策について
世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は、2020 年3月11 日の会見において、世
界で感染が拡がりつつある新型コロナウイルスについて、「パンデミック(世界的な大流行)とみなせる」と表明しました。中国、韓国以外での感染状況が加速する現状に強い懸念が示されましたが、「事態をパンデミックと描写することそれ自体が、ウイルスの脅威に対するWHOの評価や、WHOの対応、各国の対応を変えることにはならない」とも述べています。以上のことから、専門家会議としては、現時点では、社会・経済機能への影響を最小限
としながら、感染拡大防止の効果を最大限にするという、これまでの方針を続けていく必要があると考えています。そのため、「①クラスター(患者集団)の早期発見・早期対応」、「②患者の早期診断・重症者への集中治療の充実と医療提供体制の確保」、「③市民の行動変容」という3本柱の基本戦略は、さらに維持、必要に応じて強化し、速やかに行わなければならないと考えています。さらに、これまで報告の少なかった欧州や米国などの諸外国で新規感染者数が急増して
おり、中東、東南アジア、アフリカなどでも大規模感染が拡がっていることが推定されることなどから、感染者ゼロを目指す国内での封じ込めは困難な状況です。このため、こうした国々から、我が国に持ち込まれる新型コロナウイルスへの対応や、国内においても、後述する、クラスター(患者集団)の感染源(リンク)が追えない事例が散発的に発生していることなどへの対策は依然として必須であり、クラスターの早期把握とともに、地域ごとの状況に応じた「市民の行動変容」や「強い行動自粛の呼びかけ」をお願いすることなどにより、いかにして小規模な感染の連鎖に留め、それぞれの地域において適切な制御を行った上で収束を図っていけるかが重要になってきています。2.クラスター対策の現状について
世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は、2020 年3月13日の事務局長のステートメントにおいて、日本が「クラスター(患者集団)の早期発見・早期対応」という戦略をとって様々な取組を進めてきたことを高く評価しています。諸外国では数百~数千人規模の感染者数になるまで介入されなかったことが死亡者数の急増を引き起こしたものと考えられますが、日本では少人数のクラスター(患者集団)から把握し、この感染症を一定の制御下に置くことができていることが、諸外国との患者発生状況と死亡者数の差につながっていると判断しています。
これまで、厚生労働省のクラスター対策班では、感染者、濃厚接触者、保健所、地方公共団体のご協力を得て、クラスター(患者集団)を早期に発見し、その方々に対して人と人との接触をできるだけ絶つよう要請しながら、継続的に健康状態を確認する、という活動をしてきました。その結果、急速な感染拡大を抑制することに成功している地域も出てきています。
しかしながら、現在の国及び地方公共団体におけるクラスター対策の実施体制には、そもそもクラスター(患者集団)対策を指揮できる専門家が少ないことや、帰国者接触者相談センターへの対応を含めて保健所における労務負担が過重になっており、クラスター対策に人員を割けないことなど様々な課題が存在しています。
3.北海道の感染状況と対策の効果について
【注意】※:新型コロナウイルス感染症の感染から発病に要する潜伏期間の平均値は約5
日間であり、発病から診断され報告までに要している平均日数は約8日間となっています。そのため、我々が今日見ているデータは、その約2週間前の新規感染の状況を捉えたものである、すなわち3月上旬頃の状況であるというタイムラグがあることをご理解下さい。
急激な感染拡大の兆候があった北海道においては、2020 年2 月28 日に知事より緊急事
態宣言が発出され、週末の外出自粛要請のほか、大規模イベントの開催自粛、学校の休校などが行われました。その他にも、道民や事業者、若者が主体となった啓発の取組みが、いち早く進展しています。北海道の感染状況をみると、緊急事態宣言が出される前の2 月27 日、28 日には10 名を超える新規感染者の報告が続きましたが、その後急激な感染拡大を示す状況は認められておらず、直近の数日では0~5名以内の報告に留まっています(図1 左)。流行規模の拡大には至っていませんが、他方、感染源(リンク)が追えない新規感染者数は横ばいに留まっており、コミュニティにおける伝播は確実には止まっていません。
また、図1に示すように、実効再生産数(感染症の流行が進行中の集団のある時刻における、1人の感染者が生み出した二次感染者数の平均値)は、日によって変動はあるものの概ね1程度で推移していましたが、緊急事態宣言の発出後は1を下回る日も増えています。(図1の青い線を参照)。緊急事態の発生前と発生後の同一期間(2 月16 日~28 日と29 日~3 月12 日)で実効再生産数を推定すると0.9(95%信頼区間:0.7、1.1)から0.7(95%信頼区間:0.4、0.9)へと減少をしました。
さらに、北海道においては、感染者、濃厚接触者、地方公共団体、保健所の皆様のご協力とご努力により、クラスター(患者集団)を十分に把握できたことで、この感染症の爆発的な増加を避けることができたと考えています。以上の状況から、専門家会議としては、北海道では一定程度、新規感染者の増加を抑えられていることを示していると判断していますが、依然として流行は明確に収束に向かっておらず憂慮すべき状態が続いていると考えています。また、北海道知事による緊急事態宣言を契機として、道民の皆様が日常生活の行動を変容させ、事業者の方々が迅速に対策を講じられたことについては、急速な感染拡大の防止という観点からみて一定の効果があったものと判断しています。
ただし、緊急事態宣言、大規模イベントの自粛要請等のうち、どのような対策やどのよ
うな行動変容が最も効果を上げたかについては定かではありません。また、決してこの先について楽観視できる状況になったわけではなく、最近、患者数が増加傾向にある札幌などを含め、引き続き、これまで集団感染が確認された場に共通する3つの条件を避けるための取組を行っていく必要があります。
↓続きは、こちらのPDF資料にて確認できます。
新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言(3月19日)
以下、メモ書き的なものです。
本日、第8回の専門家会議を実施。
厚労省クラスター班のデータに基づく
この感染症については、まだ不明な面もある
また、明らかになってきたことがある
ある日、突然、患者数が爆発するオーバーシュートが起きる可能性がある
そうした事態を回避するための提言
WHOのパンデミック宣言があっても
日本の対応、方針は変わらない
1 クラスター早期発見早期対応
2 患者の早期発見 重症者への集中治療
3 市民の行動変容
国に指揮を執る専門家が少ない
帰国者接触者外来の現場が疲弊している
北海道の緊急事態宣言は
2月28日から開始され、様々な取り組みが行われた
27日は50名の感染者がいたが
以降は、0人~5人でしか感染者が出ていない。
迅速な対応が功を奏した 一定の効果があったとみられる
日本全国で高齢者の感染が増えている
しかし、3月上旬以降は一定の基準よりも低い
感染経路がわからない孤発例が増えてきている
オーバーシュートにつながりかねない状況
国内全体の新規感染者は減っている状況
大規模イベントの中止や市民の行動変容が効果があった状態。
重症化患者について
日本の死亡者数は、入院に占める死者の割合は少ない。
ヨーロッパで起きている爆発的な感染増加の可能性は考慮しておかなければならない。
その時点での感染者は、2週間前の行動の結果であり
現在進行中の感染は常に目に見えない状態。
1番の仮定
ヨーロッパのような爆発的な感染が生じる状態
2
ロックダウン
3
ドイツのような状態だと人工呼吸器の不足も考えられる
医療提供体制を整えることが急務
地域ごとの対応
基本的な考え方
感染が広まっている地域
蔓延の可能性が高まらないように
自粛を適切にする必要がある
感染が広まっていない地域は
感染拡大のリスクが低いことから
活動を再開していく必要がある
学校
子どもは重症化しないとの見方がある
中国では子供が重症化している例もある
症状の無い子供が、高齢者に対するクラスター拡大のきっかけとなる場合もある
提言
1 地域でクラスター対策を指揮する人材の確保
2 地方公共団体間の強力な広域連携
北海道の経験は、地方公共団体の首長による指揮が功を奏した事例
3 感染者情報は、地域のリスクアセスメントに活用すること
もっと周知。啓発の必要性がある
4 重傷者を優先する医療体制の構築
感染拡大に備えて
感染者が出た時の受け入れ先を、あらかじめ決めておく必要がある
1重症化リスクの高い人、基礎疾患のある方は早めに受診
2軽めの症状は自宅待機
3入院は持続的に酸素が必要 合併症がある方を優先
4電話による健康状態の確認を継続する
学校等について
教職員や家族にり患者がいた場合出勤させない
感染リスクを高める行動はしない。
海外からの帰国は十分に警戒する必要がある
帰国タイミングの伸長
2週間の健康冠雪
事業者
避けるべき3つの条件が重なる場所を避ける
感染者濃厚接触者に関する偏見や差別
偏見や差別につながることは断じて許されない
高齢者、持病のある方
これからは、感染リスクがある場所、共有の物品がある場合は一切避ける
いっそうの感染対策が必要
家庭内の感染拡大が増えている傾向
医療従事者
患者数の急激な拡大が起きれば
多くの医療機関が診療に労力費やす必要がある
PCR検査
すぐれた検査ではあるが万能では無い
検査結果のみでなく臨床症状にあわせて、判断する必要がある
大規模イベント
以下のような観点から自粛は主催者は判断する
1 多くの人が一堂が会する
2 イベント会場のみならず、前後、周辺に人の集まりができる
3 全国から人が集まること
4 リスクのあることに寄らないこと
地域における実情を鑑みる
そのうえで主催者は判断する
条件が足りなければ開催は回避する必要がある
対策ができていても急な中止を行う必要がある
適宜適切に対応する
海外出張があった場合2週間の健康観察 症状に応じて診察
北海道に関しては、北海道モデルと呼べるほどのものが構築できたと言える
大規模イベントに関しては、少しでもおかしいと感じたら、ただちに中止を!
いずれにしても厳しい状況にある。
日本は、ヨーロッパのように、いつオーバーシュートを起こしてもおかしくない状態というのは
専門家会議で誰も異論が無かった。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00093.html